エクステリアの草花
エクステリアは近年、イギリスで発達した草花類を多用する、イングリッシュガーデンの影響を強く受け、エクステリア＆ガーデンといった趣を持つようになってきています。
それまでのエクステリアでは、植栽といえば樹木類のみであったことと比較すれば、きわめて大きな変化といえます。
草花類は、日本では長い間園芸の分野として扱われ、エクステリアや造園では、一部の草花が下草類として利用されてきたにすぎず、その他では花壇用としてわずかに認知されていたと言えます。
イングリッシュガーデンにおいては、草花は樹木同様、庭園をつくるうえで主役ともいえる役割を与えられており、草花を抜きにした庭は考えられないほど重要な要素と考えられています。
このような時代背景の中で、エクステリアとしても、草花類をいかした植栽の設計が求められていますが、多種多様な草花類は利用方法あるいは使い勝手から次の２つのグループに分類することができます。
Ａ．一度植え付ければ数年間はそのままで維持管理をすればよい草花類
宿根草(多年草)、球根類(ある年数植えたままで生育し、花を咲かせるもの)、地被類(地被類としての利用もするが、花を楽しむために花壇や他の草花と一緒に植えられるもの)
Ｂ．季節ごとに苗や種子、球根を植え付ける草花類
１～２年草(季節に合わせて苗を植え、あるいは種子を播くもの)、球根類(季節ごとに球根を植え付け、また掘り上げを行うもの)、非耐寒性植物(冬期には掘り上げて保管、保護するもの)