エクステリアの照明
エクステリア照明の役割には、「夜間の暗がりを明るく保ち、安全性を高める」、「エクステリアの修景として
雰囲気を演出する」、「防犯性を高め、ナイトライフを楽しむ」などが挙げられます。 照明の配置や機種は、
プランニングで決められますが、一般的な設置場所は、公私の境となる門廻り、玄関に至るアプローチ・
階段等、家族や来訪者が出入りする玄関、人と車の安全を促す駐車場(車庫)、夜景を楽しむ(主)庭、
勝手口や物置等のあるサービスヤードなどです。照明器具の選択では、夜間照明の向上機能のほか、
昼間のエクステリアデザイン要素の検討が必要であり、配慮を要します。
照明器具の配置と種類
①門灯
門灯は、門廻りの全般的な明るさを得、その家のシンボルともなる照明器具で、門柱の形式やデザインで
器具が使い分けられます。 周囲に灯りが届きにくい場合、エントランスライトが付加され、表札、インター
ホン等の確認・識別のために、表札灯やスポットライトの採用もあります。
②ブラケット
ブラケットは、門塀や建物の壁面に直付けされる照明器具で、器具自身の主張性が強く、門灯、表札や車庫等にも使用されます。
③ダウンライト
ダウンライトは、アーチ門柱や玄関の天井面等に埋込まれる照明器具で、下方配光のため、路面の明るさを確保し、器具自身の存在感を主張せず空間をすっきりまとめられます。
④シーリングライト
シーリングライトは、アーチ状ゲートや軒下の天井面に直付けする照明器具で、ダウンライトに比べ、光の拡散
性がよく広範囲を照らします。 冠木門や車庫の天井面等に使用されます。
⑤壁面埋込灯
壁面埋込灯は、器具の出代が少なく、光の演出に好んで利用される照明器具で、階段など足元灯に使用されます。
別途、地面に埋込むタイプもあります。
⑥エントランスライト(ガーデンライト)
このタイプは、地面からポールなどで立ち上げ、周囲を明るくするアプローチや
サービスヤードの通路照明です。 また、庭園灯にも用いられますが、庭園灯は、
雰囲気向上のため、アレンジデザインを施した器具を採用する向きがあります。
なお、このタイプには、屋外用コンセントから電源を取り、移動可能なスタンドタイプ
の照明器具があり、後付けできる便利さから、利用されます。
⑦スポットライト
スポットライトは、効率よく対象物に集光する機能の照明器具で、照らしたい所に
手軽に光を向けられ、樹木や建物のライトアップ、樹木の背後からのシルエット
ライティング、壁面への照射(間接照明)によるバックアップライティングなど、演出
効果を出したい場合に用いられます。 また、スポットライトにはブラケットタイプが
あり、サービスヤードなどにも使用されます。