工作物 ①
(1)袖垣 ・ 枝折戸の材質
袖垣は、設備機器の目隠し、通りや訪問者の視線遮蔽の機能や、和と洋など使用目的の違う空間が隣り合うとき、
互いを区切り、庭の美観を高めるために、主に建物に付属して造られるコンパクトな垣根の一種です。
材質は、竹垣同様に、天然の丸竹や割竹の組合せ施工や、アルミ形材の使用が骨組み・連結部材の他、パネル、
丸竹、割竹等にも及びます。また、パネル、丸竹、割竹には、アクリル系樹脂を主原料とした屋外用特殊強化樹脂
材を使用する製品があり、これを利用して組立てられています。
枝折戸は、屋根のない簡素な開き戸で、庭の機能境界となる出入口や露地の仕切りなどに用いられ、材質は、
天然竹及び木材や袖垣同様アルミ形材、樹脂材製品を使用して組立てられています。
(2)温室 ・ コンサバトリー
温室は、業務用を除いてサンルーム兼用タイプがほとんどで、独立タイプは極めて少ないです。
本体はアルミ形材で、建築確認、積雪などへの対処として芯に鉄骨を採用した仕様もあります。
開口部は、アクリル樹脂パネルまたはサッシ枠にガラス、屋根材はアクリル、ポリカーボネートまたはガラス、その
他シェード、内装、グレード等のオプションメニューのある製品が多くあります。
(3)パーゴラ ・ 四阿(ガゼボ)
パーゴラは、柱に梁を渡して組む簡易な工作物で、現場施工や工場生産の部材キットの組合せで設置されます。
フレームに使用される資材は、天然木材、人口木材、アルミ形材が主流で、コンクリート製擬木や桟等には樹脂材
を利用することもあります。日除けや景観の効果を高めるため、花や実を結ぶ蔦類の植栽を施し、パーゴラに絡ま
せて季節を楽しむ例も見られます。
ガゼボは、柱と梁と屋根がある建築物ですが、個人庭に設ける四阿は、休憩所であり、ほとんどが建築確認を要し
ない規模です。 なお、和風の形態は、屋根が四方葺下ろしの建物ですが、洋風の四阿は、八角形など多角形の
建物でガゼボといいます。 使用材は、現場施工、工場生産の組み立て部材共に木製が主流で、主な屋根葺材は
シングル葺、カラー鋼板等です。