車庫廻り
車庫の計画
自動車がない生活は考え難いほどに普及した一方で、車離れが話題になる
多様化の進む社会構造で、エクステリア・プランニングにおいても車は大きな
テーマです。 テーマになる第一は、接道部に占める空間デザインです。
車のスペースには植栽が限定され、接道部の修景にとって障害となることが
多いのです。 第二にはその専有する面積です。一般的な小型車で、
1.7m×4.5m、駐車と乗降のスペースを考慮すると、その倍以上の面積を
必要とします。面積に制約が多い住宅のエクステリア・ゾーンに占める面積
の比率は拡大傾向にあります。 さらに2~3台の駐車スペースを希望する傾向も増しています。
エクステリア計画に占めるカースペースの重要度は増していて、安全な車活用という実用面と道路面の修景
という両面に配慮しなくてはなりません。
● チェックポイント
① 必要とされる寸法の確保
車サイズと駐車方式及び道路幅員によって必要寸法が決定される
入出庫の安全寸法と乗降の寸法、台数
複数駐車の場合の利用形態 : 並列駐車と縦列駐車、等
② 車と安全
視界の確認
道路状況と車庫の位置及び駐車方式
角地部の駐車や急勾配などの問題の事前チェック
③ エクステリアスペースとの関係
門、アプローチほかサービスヤード、主庭との配置関係及び他からどう見えるかのチェック
隣家及び向かいの住宅のエクステリアゾーンとの関係、前面道路からのトータルな景観に
問題はないか:通りの緑のつながり状態を確認
④ 機能の確認
車庫の形態確認 : 屋根の有無、扉の有無と形式
空き状態の姿 : 適切な舗装、緑化
排水と水勾配、洗車用水栓や電源の設備
カーポートの配置は道路との関係から決まってきますが、スペースの有効利用からアプローチと共有すること
もあります。 また、玄関位置とは関係なく庭の一部に設ける場合もありますが、特に雨天時の玄関や勝手口
への動線を考慮する必要があるとともに、すくなくとも居間や主たる部屋の前に配置することは避けるべきです。