門まわり 3
■ 門の様式
①和風のデザイン
伝統的な和風の門まわりの修景手法(役木やくぎ)として「門冠りの木」があり、門の右側か左側にマツやマキなどの
斜幹の木を植え、門の角を隠すことで、この門と樹木の景観の対比により奥行きが生まれます。
門柱・門壁には土塀・木塀・石積み・石貼り、竹垣などを用い、門脇には灯籠や景石など添景物を据え、マツ・
カエデ・ツゲ・タケ、キャラなど和風の樹木を植えます。 ウメ・シャクナゲ・サツキなど花木を植えると季節感を
演出でき、華やかになります。 足元は飛び石・玉砂利やリュウノヒゲ・タマリュウなどの地被類を敷き詰めたり、
歩き安さを考えて鉄平石の乱貼りや洗い出し舗装にするのも良いでしょう。
②洋風のデザイン
タイルやれんがなどの洋風の素材を用いてモダンで明るい門まわりをつくります。
門扉は市販のものではアルミ製が多く、木製や鉄製も見られます。
門柱はれんが積みやブロック積みのものが重厚感があります。
ブロック積み門柱は仕上げの方法により、タイル・自然石・漆喰・吹付けなど
カラー・パターンとも様々です。 門柱の手前に花壇をつくると華やかになり
季節感も生まれ、シンボルツリーにはミモザやオリーブ・ゲッケイジュなど
洋風に合うものを選びます。
床面はタイルや自然石、ピンコロ石・れんが・洗い出し舗装などが考えられ、
洋風の石やれんがは近年カラー・サイズとも豊富なものが輸入されています。
③和洋折衷のデザイン
住宅の様式やデザイン、色は様々に多様化し、和・洋では決め付けることが難しい門が多くなっています。
その多様性に応じて、門も様々なパターンがあります。 これを折衷デザインといいます。